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ダイヤモンドのランクや品質グレードとは?4Cの基準について詳しく解説

ダイヤモンドは、魅力的な輝きを放つ宝石です。ただし、宝石の重さなどのランクによって、その品質の評価は変わります。世界共通のグレードである評価基準「4C」を理解しておけば、宝飾品を購入する際や買取に出す際に参考になるでしょう。

この記事では、ダイヤモンドの品質を決める4Cのグレードやランクについて詳しく解説していきます。結婚指輪を選ぶ方法やおすすめのブランドについてもご案内しますので、気になる人はぜひチェックしてみてください。




1.ダイヤモンドの魅力とその価値

ダイヤモンドは、その名の通り「不変」を意味する古代ギリシャ語から名付けられた天然の宝石です。

数億年もの長い時間をかけ地下深くで形成されたダイヤモンドは、純粋な炭素だけで形成されています。この特有の結晶構造により、ダイヤモンドは世界で最も硬い物質として知られるようになりました。

しかし、ダイヤモンドの魅力はその硬さだけに留まりません。ダイヤモンドは、太陽の光を受けると内部の結晶構造によって光が屈折し、まるで虹のような美しい色彩を放ちます。このことから「永遠の愛」や「絆」の象徴として古くから愛されているのです。

また、ダイヤモンドは、その透明感と光を受けた時の輝きが他の宝石とは一線を画しています。これらの理由から、特別な瞬間や大切な人へのプレゼント、結婚指輪や婚約指輪などに選ばれることが圧倒的に多い宝石なのです。

このように、ダイヤモンドはその美しさ・硬さ・特有の輝きから、多くの人にとって特別な価値を持つ宝石として愛されてきました。まずは、そんなダイヤモンドの価値を決める評価基準である「グレード」や「ランク」について詳しく解説していきます。

ダイヤモンドは世界基準で評価される宝石

宝石の好みは人それぞれであり、同じダイヤモンドであっても見る人によって評価は変動してしまうものです。個人の好みで宝石の評価が変わることによる混乱を避けるため、ダイヤモンドには世界共通の評価基準が存在します。

ダイヤモンドの品質グレードを定める評価基準は「4C」と呼ばれており、4Cのグレードが高ければ高いほど品質の良いダイヤモンドとして評価され、ランクが高くなる形です。この4Cは、ダイヤモンドの完成度や美しさを示す「ダイヤモンドグレード」の基準としても使われています。

実際にダイヤモンドを評価しているのは「ダイヤモンド鑑定機関」です。ダイヤモンド鑑定機関では、この4Cを参考にした総合的なグレーディングがおこなわれており、その評価結果を「鑑定書」として発行しています。




2.ダイヤモンドの品質を決める評価ランク「4C」

ダイヤモンドは「4C」という明確な評価基準のもとで公平に評価されています。「4C」とは以下の4つのグレードです。

カラット(Carat) ダイヤモンドの重さを表す数値
カラー(Color)ダイヤモンドの色に関する数値
クラリティ(Clarity)ダイヤモンドの透明度に関する数値
カット(Cut)ダイヤモンドの輝きを左右する「カット」に関する数値

ダイヤモンドの品質はこの「4C」のグレードによって品質ランクが決まります。4Cとは、「カラット(Carat)」「カラー(Color)」「クラリティ(Clarity)」「カット(Cut)」の頭文字を取ったもので、これらの指標は世界共通です。

ここからは、4Cのグレードについて詳しくみていきましょう。

ダイヤモンドのグレード①カラット

カラットは、ダイヤモンドの重さを示すグレードで、具体的には「1ct=0.2g」と定められています。カラット数はダイヤモンドの大きさを間接的に示しているため、ジュエリーとして使用されるダイヤモンドの大きさとして参照されることも多い数値です。

大きなダイヤモンドほど重いため、カラット数も必然的に多くなります。高品質なダイヤモンドの中でも、特に大きなサイズのものは希少性が高い傾向です。状態が良く、ジュエリーとして使えるようなダイヤモンドは特に価値が高いとされており、カラット数が増えるごとにその価値も大きく変動します。

カラットのランク表

「1ct=0.2g」の定義に基づくと、ダイヤモンドのカラットのランク表は以下のようになります。想像しやすいようサイズの目安も掲載しますので、ぜひ参考にしてみてください。

カラット数重さサイズ
2.0ct0.4g8.2mm
1.0ct0.2g6.5mm
0.7ct0.14g5.8mm
0.5ct0.1g5.2mm
0.3ct0.06g4.3mm
0.1ct0.02g3.0mm

ダイヤモンドのグレード②カラー

カラーはダイヤモンドの色の評価を示す基準の一部です。多くの人々がダイヤモンドを無色透明の美しい宝石として認識していますが、実際に採掘される多くのダイヤモンドには色が付いています。

特に、黄色や茶色の色調を持つダイヤモンドが一般的とされており、無色透明になるのは科学的に理想的な構造を持つダイヤモンドだけです。そのため、無色透明のダイヤモンドは非常に希少価値が高く、高品質とされています。

そのため、ダイヤモンドのカラーを評価する際は、どれだけ無色に近いかが重要視されるのです。

カラーのランク表

ダイヤモンドのカラーグレードは、D~Zまでのアルファベットでランク分けされています。A~Cが存在しないのは、ダイヤモンドの「D」をスタートにしているためです。

D~F Colorless(無色)
G~JNear Colorless(ほぼ無色)
K~MFaint Yellow(わずかな黄色味)
N~RVery Light Yellow(非常に薄い黄色)
S~ZLight Yellow(薄い黄色)

最高ランクであるDカラーが最も無色であり、高い評価になります。Zに近づくにつれて黄色味を帯び、ランクも低くなる形です。

この黄色味を帯びたダイヤモンドは「イエローダイヤモンド」と呼ばれており、ダイヤモンドに「窒素」が内包されると着色されます。ランクS~Zのような薄い色合いのものは採掘量が多く価値が低いですが、山吹色のような鮮やかな色合いのものは希少なため、同じイエローダイヤモンドでも価値が高く人気です。

ダイヤモンドのグレード③クラリティ

クラリティはダイヤモンドの「透明度」を評価するグレードで、ダイヤモンド内部の不純物の有無やその程度に基づいています。「インクルージョン」と呼ばれる内包物や表面のキズによって、ダイヤモンドのクラリティは左右されるのです。

一般的に、不純物の少ないダイヤモンドや、肉眼で確認できるキズが少ないダイヤモンドは高品質とされ、それに伴い価値も高くなります。しかし、内包物があることは天然であることの証でもあり、専門家でない限りはダイヤモンドの輝きに大きな違いを感じることは少ないでしょう。

プロの鑑定士は、10倍の拡大鏡を使用してダイヤモンドのクラリティを評価しています。この内包物やキズがダイヤモンドの輝きにどれだけ影響しているかは、非常に重要な評価基準であるため、グレーディングの際は細心の注意が払われているのです。

クラリティのランク表

クラリティのランク表は以下の6段階で評価されています。

FL Flawless(キズや内包物が発見不可)
IFInternally Flawless(内部無欠点)
表面に若干のキズあり
VVS1、VVS2Very Very Slightly Included(ごくごくわずかな内包物)
10倍拡大で内包物の発見が困難
VS1、VS2Very Slightly Included(ごくわずかな内包物)
10倍拡大で内包物の発見がやや困難
SI1、SI2Slightly Included(わずかな内包物)
10倍拡大で内包物の発見が用意だが肉眼では困難
I1、l2、I3Imperfect(顕著な内包物)
肉眼でキズや内包物が発見可能

最高ランクである「FL」は全く内包物が無い状態で、市場にはまず出回らないレベルだといわれています。そのため「IF」が実質上の最高クラスとして扱われている形です。

ダイヤモンドのグレード④カット

ダイヤモンドのカットは、4Cの中で唯一人間の手によって加えられるグレードです。このカットは、ダイヤモンドの輝きと品質を最大限に引き出す鍵となります。どれだけ素晴らしい品質のダイヤモンドであっても、不適切なカットによってその美しさは大きく損なわれてしまうためです。

カットは一様な手法でおこなうことができない芸術的な作業であり、それぞれのダイヤモンドの原石の特性や、加工する職人の技術力によって大きく左右されます。原石の潜在的な美しさを最大限に引き出し、ダイヤモンドが放つ輝きを最高のものとするためのカットは、真の職人技ともいえる部分です。

正確なカットによって、ジュエリーとしてのダイヤモンドの価値は飛躍的に高まり、その輝きは人々の心を魅了します。

カットのランク表

ダイヤモンドのカットは、以下の5段階でランク付けされています。

1. Excellent(最上級)
2. Very Good(理想的)
3. Good(よい)
4. Fair(まずまず)
5. Poor(基準値を下回る)

カットの評価基準は「プロポーション」「ポリッシュ(表面の研磨状態)」「シンメトリー(対称性)」の3つの観点から総合的に評価されている形です。




3.【買取】カラットランク(カラットのランク)と価格相場

ダイヤモンドの価格は、4Cのグレードに応じて相場が変動する傾向です。特にダイヤのカラット数による影響は大きく、ランクごとの買取相場は以下のようになります。

カラットのランク買取価格
2.0ct2,500,000円前後
1.0ct650,000円前後
0.7ct250,000円前後
0.5ct125,000円前後
0.3ct43,000円前後
※大きな石であるほどその他グレードで金額は大きく変動致します。

この金額は固定ではなく、カラーやカット、クラリティなどのその他の要素によっても変動するものなので、売却時は注意が必要です。




4.【購入】結婚指輪の選び方とおすすめのブランド

カラットは、他の4Cのグレードに比べるとその価値がハッキリと分かりやすいグレードです。そのため、結婚指輪などの記念品には、予算の範囲でできるだけ大きなものを選ぶことをおすすめします。

一般的には0.2ctが主流だとされていますが、近年ではやや大きいカラットのリングが選ばれており、結婚指輪として人気が高いのは0.3~0.4ctです。

ただし、ダイヤモンドの価値はカラットがすべてではありません。見た目的に最も分かりやすい魅力ではありますが、カット・カラー・クラリティのグレードも考慮され、美しい輝きを放つものが評価されています。

たとえば、同じカラット数であってもカットの仕方によって見栄えは大きく変わるでしょう。ダイヤモンドの深さやテーブル直径のバランスによっては、価値に差が生じるケースもあるのです。ダイヤモンドの価値はバランスの良い美しさによって決まるといっても過言ではありません。

おすすめの有名ジュエリーブランド

結婚指輪や婚約指輪など、一生ものの記念品には確かな品質のダイヤモンドを選ぶべきです。可能であれば、信頼できる有名なジュエリーブランドのものを選ぶことをおすすめします。

結婚指輪に相応しいランクの高いダイヤモンドを扱っているブランドは以下の通りです。

● カルティエ
● ティファニー
● ハリーウィンストン
● ブルガリ
● ヴァンクリーフ&アーペル

「世界5大ジュエラー」の称号を持ち、世界中から高い人気を誇っているハイジュエリーブランドです。

フランスのジュエリーブランドである「カルティエ」は、世界中の王室御用達ブランドとして知られており、ハイランクのダイヤモンドを扱っています。「バレリーナ」のほか、「トリニティ」「LOVEリング」「1895ウエディングリング」などが有名です。
バレリーナ
トリニティ
LOVE
また、「ティファニー」はアメリカの代表的なジュエリーブランドで、上質なダイヤモンドにこだわり抜いてきた確かな実績を持っています。昔から結婚指輪の定番ブランドとして扱われている、根強い人気を誇るブランドです。

現在多くの花嫁が採用しているエンゲージリングには、ティファニーの考案した「ティファニーセッティング」というデザインが使われています。
ティファニー エンゲージリング①
ティファニー エンゲージリング②




5.まとめ

ダイヤモンドの品質と価格は、4つのグレードによって左右されています。バランスの良い美しさを持ったダイヤモンドだけが、最高級品として扱われているのです。特別な贈り物としてダイヤモンドのジュエリーを検討している場合は、ぜひ紹介したランクやグレードを参考に、本当に美しいものを選んでみてはいかがでしょうか。

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