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ルビーについて知っておきたい!希少性の高い価値や効果について

ルビーは情熱的な赤い輝きを放つ希少性の高い宝石です。この記事では古代から愛されてきた宝石であるルビーについて詳しく解説していきます。

さらに名前の由来やルビーの歴史、宝石言葉や効果、さらに価値あるルビーの選び方についても紹介していきますのでぜひチェックしてみてください。ルビーの魅力がより深く理解できるはずです。







1.【ルビーとは?】名前の由来と産出地

ルビーはその美しさと希少性から高く評価されている宝石です。東洋では「太陽の宝石」、古代インドでも「宝石の王」として重宝され今も多くの伝承や逸話が残っています。

ルビーの特徴はダイヤモンドに次いで硬度が高く、耐久性に優れていることです。そのためさまざまな形状や大きさにカットでき、多種多様なジュエリーに使用されています。

ルビーの基本情報については以下をご覧ください。

宝石名(英名) ルビー
和名紅玉(こうぎょく)
主な構成元素コランダム
モース硬度9
原産地インド・ケニヤ・マダガスカル・モザンビーク
スリランカ・タンザニア・タイなど

まずはルビーの形成方法や名前の由来など、基礎知識から紹介していきます。

ルビーの名前の由来

ルビーという名前はその鮮やかな「赤色」を意味するラテン語の「ルベウス」に由来するといわれています。ルビーの最大の特徴である鮮烈な赤色を表現しているのでしょう。

一方、日本ではルビーの美しさを「紅玉(こうぎょく)」と表現し、その色鮮やかさと貴重さを称えています。またインドの古代文明ではルビーを「ラトラナジュ(宝石の王者)」と呼んでいました。これらの名称すべてがルビーの美しさと価値を表現しているのです。

ルビーの形成と原産地

ルビーは一部の特定の岩石中に存在する鉱物で、その形成は自然界の浸食と蓄積物によっておこなわれます。産出地域は限られており主にアジア地域で採掘されますが、品質が良く宝飾用途に適したルビーが採れる場所は少ないです。

有名なルビーの産地としては、最高級のルビーである「ピジョン・ブラッド」が産出されるミャンマーが挙げられます。他にもスリランカ・タイ・ベトナムなども有名です。

またアフリカ大陸でもタンザニアやモザンビークなどでルビーが産出されています。これらの地域から産出されるルビーが世界のジュエリー市場へと供給されているのです。




2.【性質や特徴】ルビーは希少性の高い宝石

ルビーは希少価値が高く、ダイヤモンドよりも高値で取引されることもあります。地中で形成される鉱物のうちルビーになれるのはほんの一握りです。

ここからはルビーの特徴やその希少性について詳しくみていきましょう。サファイアとの違いについてもあわせて解説していきます。

鉱物としての特徴

ルビーはその独特の赤色を「酸化クロム」によって発色し、何百万年もの時間をかけて地中の奥深くで形成される宝石です。サファイアと同じ「コランダム」という鉱物でできており、わずか1%程度の酸化クロムが混ざることによって赤色に発色します。

ルビーの形成にはこの酸化クロムの含有量が重要です。0.1%以下だとルビーとして認められず「ピンクサファイア」として識別されてしまいます。一方、含有量が多すぎると宝石としての価値が大きく減少するため、工業用の鉱物として使われる傾向です。

絶妙なバランスを保った鉱物だけがルビーとして生成され、美しい赤色を放つ宝石になります。

またルビーとサファイアの主な違いは「色」にあります。どちらもコランダムから生成される宝石で、同程度の硬度を持っているのですが、含まれる化学元素によって色が決まるのです。

微量の酸化クロムが含まれると、コランダムは赤色に発色するため「ルビー」になります。一方、鉄やチタンが含有され青色や黄色・茶色・緑色・無色などの色味を帯びたものが「サファイア」と呼ばれるのです。

ルビーの価値と希少性

ルビーはその希少性から非常に高い価値を持つ宝石とされています。実際、ダイヤモンドよりも希少であるルビーは新しい鉱床の発見が少なく、世界中のわずかな鉱山からしか採掘されていません。この希少性は価格にも反映され、時にはダイヤモンドを上回る価格がつくこともあるのです。

ルビーはその色や含まれる不純物(インクルージョン)、そして輝きの3つの要素によって価格が決定されます。すべての要素が完璧なルビーは非常に稀で、その美しさと高価さから一部コレクターや投資家からも注目されているのです。




3.【色】ルビーの種類について

ルビーの美しさを一層引き立てるのは色調です。ルビーの赤い色は採掘地によって微妙に異なり、それぞれ独自の名前で呼ばれています。ルビーの赤のバリエーションについては以下の3つが代表的です。

1. ピジョン・ブラッド(主にミャンマーで産出される)
2. ビーフ・ブラッド(主にタイで産出される)
3. チェリーピンク(主にスリランカで産出される)

ルビーはクロムの含有量によって色が変化する宝石でクロムが多いと赤黒く、少ないとピンクに近い色になるのが特徴です。「ピジョン・ブラッド」は特に高品質なルビーを指す言葉として広く知られています。

それぞれ異なる特徴を持っているため、違いをしっかり理解してルビー選びの参考にしてみてください。

ピジョン・ブラッド

「ピジョン・ブラッド」と呼ばれるルビーはその名前が示すように鮮烈な深紅色が特徴的な最高級のルビーです。

この独特の色調は不純物として含まれるクロムの量がちょうど1%程度で、絶妙なバランスを保っている石のみが再現できます。「鳩の血」という意味を持つピジョン・ブラッドは主にミャンマーで産出されるものに多くみられる傾向です。

ピジョン・ブラッドの美しさはその色彩だけに留まりません。ピジョン・ブラッドは内側から独特の光を醸し出し、紫外線に対する発光性を持っているため美しく輝きます。その美しさと希少性が最高品質と呼ばれる所以です。

ビーフ・ブラッド

「ビーフ・ブラッド」と呼ばれるルビーはその名の通り牛の血を思わせる黒味がかった深い赤色が特徴的です。この独特の色合いは鉄分を多く含むことにより生じ、特にタイで産出されるものに多くみられます。

ビーフ・ブラッドの透明度はピジョン・ブラッドよりは落ちるものの、その深みある色合いには独特の味わいが感じられるため高く評価されている石です。

重厚感のあるビーフ・ブラッドは派手な赤色が特徴的な一般的なルビーとは一線を画しており、特に大人の女性に適した上品な色合いと評価されています。

チェリーピンク

「チェリーピンク」は明るいピンクに近い色合いが特徴的なルビーで、主にスリランカで産出されています。クロムの含有量がピジョン・ブラッドやビーフ・ブラッドに比べて少ないため、明るく透明感のある色合いです。この鮮やかで可愛らしい印象の石は多くの宝石収集家から愛されています。

チェリーピンクの特徴は、その透明度の高さです。光を通すことにより、その美しさは一層引き立ちます。鮮やかで明るい色合いからチェリーピンクのルビーは若々しく活気に満ちた印象を与える宝石として、多くのジュエリーに使用されているのです。




4.ルビーの歴史と有名なルビー

ルビーは古くから各国で宝石として親しまれてきた歴史ある石です。ルビーという名前が付いたのは中世以降で、昔は薬として用いられたりお守りのように使われたりしたこともありました。

ここからはルビーにまつわる歴史と、歴史上の有名なルビーについて詳しく解説していきます。

ルビーの歴史

ルビーの歴史は古代まで遡ります。青銅器時代には既に存在していたとされており、古代ギリシャやインドの人々にも認知されていたようです。しかし鉱物の科学的な組成が解明されていなかった古代では、赤い宝石はすべてルビーとして分類されていました。

そのため、ルビーとして扱われていた宝石の中にはスピネルやガーネットも含まれていたようです。特にスピネルは判別が難しく、1783年までは混同されてきました。大英帝国時代の王冠にセットされていた「黒太子のルビー」はその代表的な例で、のちに実はルビーではなくスピネルだったと判明したそうです。

また古代インドではルビーは宝石としてだけでなく「秘薬」として重宝されていたという記録も残っています。当時は風邪や肝臓の治療に効果的だと信じられていたようです。ルビーはその鮮やかな赤色と希少性で、いつの時代も多くの人を惹きつけています。

世界的に有名なルビーとその大きさ

世界には数々の著名なルビーが存在します。中でも最も有名なのが「カーマンドルビー」です。この宝石は重さ1,370カラット(274g)という世界最大のルビーとして知られています。

次いで大きなルビーである「ローザリオルビー」という宝石も有名です。ローザリオルビーは、1,003カラット(200,6g)の重さがあり、透明度の色合いの良さから非常に高い評価を受けています。

また大きさだけでなく美しい色と形状が評価されている「デロンギルビー」は、100,32カラット(20,064g)の重さがある宝石です。

さらに2015年にオークション出品されたミャンマー産の「サンライズルビー」は、25.59カラットの重さがあり、3,020万ドルで落札されています。このできごとにより、カラットあたりの価格に関する世界記録が更新されました。

これらのルビーはその大きさや美しさ、歴史から見ても非常に貴重な存在といえるでしょう。




5.【宝石言葉】ルビーの持つ意味と効果

燃えるような赤色を持つルビーはその色に相応しいポジティブな宝石言葉を持っており、7月の誕生石としても親しまれています。そのため贈り物としても重宝されているのです。

ここからはルビーの持つ意味や効果について詳しく解説し、誕生石や「ルビー婚式」としての役割についても紹介していきます。詳しくみていきましょう。

ルビーの宝石言葉と効果

ルビーの宝石言葉は「情熱」「勇気」「仁愛」「威厳」などです。鮮やかな赤色は生命の象徴とされており、ルビーは情熱的でエネルギッシュな意味を持つ宝石として扱われています。

またルビーの色は「炎」とも関連付けられることが多く、古代より生命力や情熱の象徴とされてきました。そのため勇気や仁愛などの果敢さや愛に満ちた言葉が付けられているのです。

さらに「威厳」は、ルビーがかつて王族や貴族に愛され、その権力と威厳の象徴だったことからきています。ルビーの宝石言葉はその色や歴史に由来しており、ルビーを身につけることでそれらの言葉が引き出されると考えられているのです。

ルビーはポジティブな言葉が多いため、パワーが欲しい時に身につけたり大切な人への贈り物に選んだりするのにも適しているでしょう。

誕生石としてのルビー

ルビーは7月の誕生石としても有名です。誕生石という考え方は各月に特定の宝石を割り当て、それを身に着けることで幸運を引き寄せるという伝統から生まれました。そのため現在でも7月生まれの人への贈り物にルビーを用いた宝飾品が多く選ばれています。

この誕生石としてのルビーは世界各国で認識されており日本でも同様です。ただし、地域や文化によっては別の宝石が7月の誕生石とされることもあります。

結婚にまつわるルビー

日本では結婚25周年を祝う「銀婚式」や、結婚50周年を祝う「金婚式」が一般的ですが、海外には「ルビー婚式」というお祝いが存在します。

ルビー婚式は結婚40周年の記念日を祝うための特別な日です。ルビーはダイヤモンドに次いで硬い特徴があり、非常に耐久性が高いことから40年間の固い絆と深い信頼を象徴しています。

日本ではまだ馴染みが薄いかもしれませんが、結婚40年の節目は夫婦が共に歩んできた道のりとその強固な絆を称える素晴らしい機会です。夫婦が相互の信頼を確認し合うこの日に、ルビーのジュエリーを贈り物として選ぶことをおすすめします。




6.【選び方】ルビーの価値を決める要素とは

最後にルビーの価値を決める要素ついて解説していきます。ルビーの価値は主に以下の要素で判断される傾向です。

・色
・カットと大きさ
・透明度

特に先ほど紹介した3つの種類のルビーや2カラット以上の上質なルビーは珍しく価値が高いとされています。ここではルビーの形成や色に焦点を当てていきますので詳しくみていきましょう。

ルビーの価値を決める要素①形成

ルビーは何百万年もの時間をかけて地中の奥深くで形成される鉱物です。その特有の鮮やかな赤色はクロムの存在によって発色します。一般的にルビーの結晶化過程は他の要素や環境の影響を受けやすいため、完全な結晶が形成されることは稀です。

よってほとんどのルビーにはインクルージョンが含まれるという特徴があります。これらは欠点ではなく、それぞれの石が自然に形成され地球と深い関わりを持っていることを示す証拠です。

またルビーの透明度は同じコランダム鉱物であるサファイアと比較すると低い傾向にあります。これはルビーの形成過程や成分などに由来する特性です。

ルビーの価値を決める要素②色

ルビーの色はその質感と魅力を大きく左右します。最高品質のルビーは日光の下でも深く電光のような赤色を放つ「発光性」を持つのが魅力です。

ルビーの理想的な色合いは「淡すぎず暗すぎず、深みのある豊かな深紅色」だといわれています。しかしルビーはさまざまな色調や大きさを持つ宝石なので、選び方は大いに個人の好みに左右されるでしょう。

また予算によっても選ぶルビーが変わることは覚えておいてください。ルビーの選び方は個々の好みと予算、そして石全体の特性を考慮することで決まります。




7.まとめ

ルビーの深紅の輝きはどのような光の中でも失われない美しさがあり、シンプルなコーディネートにも華やかさを添えてくれます。

出会ったジュエリーに魅力を感じたなら、その希少性についてもよく考慮しながら迷わず手にいれるのがいいでしょう。美しさは見る人によって異なるため、自分自身の感じ方を重視することが大切です。


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